石川県輪島市|御陣乗太鼓の神社
復旧途上の名舟漁港と奥津姫神社・白山神社(2025年6月訪問記)
2025年6月、「御陣乗太鼓」で知られる名舟漁港を訪れました。以前からその独特な海岸の鳥居と、高台に鎮座する奥津姫神社・白山神社の存在が気になっていた場所です。


名舟漁港の海岸には、印象的な鳥居が立っています。しかし、今回訪れてまず目を奪われたのは、令和6年能登半島地震、そしてその後の奥能登豪雨がこの地に与えた甚大な被害でした。
漁港全体が大きく隆起しているように見え、漁を再開できるのかどうか、その場からは読み取ることはできませんでしたが、痛々しい姿に胸が締め付けられました。周辺一帯もいまだ復旧作業の真っ只中で、重機が配置され、土嚢が積まれ、生活の息吹が戻るにはまだ時間がかかりそうです。

そして、今回の目的の一つであった奥津姫神社・白山神社へ。名舟漁港のすぐそば、高台に位置するこの神社への参道は、以前からかなりの急勾配と聞いていました。しかし、実際に目の当たりにしたのは、その急勾配の階段の上部が大きく破損している光景でした。周囲の地盤も不安定な様子で、安全を考慮し、今回は高台へ登ることを断念せざるを得ませんでした。神社の社殿が無事であるのか、その安否も気にかかります。

階段の登り口には、鳥居再建を記念する石碑が置かれていました。この場所で、地域の人々がいかに神社を大切にしてきたかを示すものでしたが、残念ながらその鳥居も今回の被災により破損してしまっていました。


美しい海岸線に立つ鳥居、そして高台から見守るかのような神社の姿は、能登の豊かな自然と人々の暮らしが一体となった風景を象徴するものでした。しかし、今回の訪問では、その風景が大きく変貌してしまっている現実を目の当たりにしました。
2025年6月現在、名舟漁港とその周辺は、懸命な復旧作業が続いています。いつかまた、この地がかつての活気を取り戻し、奥津姫神社・白山神社への参道が安全に通行できるようになることを心から願っています。



LOCATION
住所 | 〒928-0254 石川県輪島市名舟町ト64 |
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