富山県南砺市|版画のアーティストの記念館
メモ
日本を代表する版画家(棟方志功さん)とその支援者(石崎俊彦さん)に関わる記念館です。
世界に評価されたアート作品を鑑賞できるだけでなく、かつて棟方志功さんが住んでいたお家の中も拝見できます。
棟方志功さんと石崎俊彦さん、また、お二人の仲間たちの世界観を思う存分に観ることができますよ。
「棟方志功記念館 愛染苑」は南砺市立福光美術館・分館として位置づけられています。
棟方志功さんと石崎俊彦さん
棟方志功さんのアート作品は誰もが一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
- 出身は青森県
- 画家を目指し上京した
- ヴェネチア・ビエンナーレなど国内外の美術展で高い評価を受けた
- 日本を代表する版画家として活躍
- 昭和45年に文化勲章を授章
- 昭和20年から6年8ケ月の間、富山県南砺市福光に疎開
- 福光に疎開している間に浄土真宗の僧侶たちや文化人等の多くの仲間ができた
- 仲間たちの世界観を作品に表現した(福光に滞在中にたくさんの傑作を制作)
- 作品:女人観世音板画巻/仰向妃の柵/振向妃の柵/鍵板画柵 大首の柵/四天雄飛の図・・等など
- 1903年-1975年
棟方志功さんはネコ好き。
石崎俊彦さんもアーティスト。棟方志功さんを支援した方です。
- 福光図書館に勤務していた
- 棟方志功さんの新居を建築するときに土地を貸してあげた
- 石崎さんも棟方さんの新居の前に画室を建てて生活した
- 棟方さん一家を献身的に支援
- 棟方志功さんと深い友情を築いた
- 棟方さんから人とアーティストの両面において信頼され大事な工程である「刷り」を任せられていた
- 石崎さんが収集したたくさんの棟方志功さんの作品と愛蔵品を福光町に寄贈した
- 1912年-2003年
南砺市福光で棟方志功さんの記念館を開館できたのは石崎さんの貢献と多数の作品の寄贈があったからといっても過言ではないのだ。
記念館の建物等の構成
棟方志功記念館は、4つの建物で構成されています。
棟方志功記念館 愛染苑 昭和57年開館 | ・受付 ・石崎俊彦さんが寄贈したたくさんの棟方志功さんのアート作品を展示 |
棟方志功旧居 鯉雨画斎 平成13年開館 | ・棟方志功さんの住居 |
棟方志功記念館 民藝館 青花堂 平成16年開館 | ・石崎俊彦さんの住居 ・石崎俊彦さんのアート収集品の展示 |
棟方志功資料館 平成28年開館 | ・棟方志功さんの仲間の紹介 |
駐車場 | ・2個所あります |
鯉雨画斎の前にも2台ほど駐車できました。
4つの建物があるけどコンパクトにまとまっていて鑑賞しやすかった。
周辺の道路は一方通行や歩道道路があったり少し注意が必要だ。
鑑賞する順番
4つの建物は下記の順番で鑑賞するとより棟方志功ワールドを理解できます。
石崎俊彦さんの貢献もわかりやすいです。
受付時にそれぞれの建物を鑑賞する順番を教えてくれます。
棟方志功記念館 愛染苑でまずは受付をすまそう
棟方志功さんについて知ろう
棟方さんの芸術に浸ろう
石崎俊彦さんについて知ろう
棟方さんと石崎さんの仲間と世界を知ろう
棟方志功記念館 愛染苑(あいぜんえん)
受付があります。まずはここでチェックイン。
この建物は2階建てになっていて1階と2階に棟方さんの作品が展示されています。
石崎俊彦さんがこつこつ集めたたくさんの棟方志功さんの作品を寄贈したことを機に「棟方志功記念館 愛染苑」が建設されました。
石崎さんが「棟方志功記念館 愛染苑」と名付けたそうです。
棟方志功さんが福光で疎開生活をしていたときに創作された作品が展示されています。
四天雄飛の図(昭和25年制作・南砺市指定文化財)は圧巻だった。
女人観世音板画巻(全12柵)
岡本かの子の詩「女人ぼさつ」をモチーフにした作品も展示されている。
昭和24年に福光で疎開中に制作。昭和27年にスイスのルガノ国際版画展で優秀賞を受賞。
棟方志功旧居 鯉雨画斎
棟方志功さんの旧家です。
棟方志功記念館 愛染苑の対面に建っています。
訪れた時はスタッフの方がたくさん説明してくれたよ。
棟方志功さんが初めて持ったお家でしかも新築だったそうです。(土地は石崎さんが貸してくれた。)
新築でありながら板戸や柱などに絵を描きました。
アーティストが描く絵なので芸術的で素敵な空間になっていました。
厠の天井画もチェキラ!
猫を飼っていたようで猫まども作られていたりほのぼのした雰囲気もいっぱいでした。
お家の中は芸術いっぱいなこともありお洒落な古民家風でした。
掛け軸の字がかわいいフォントだった。
神棚が小さくて衝撃だった。
鯉雨画斎は住居の中のアトリエの呼び名でした。
棟方志功記念館 愛染苑が建ってからは旧棟方旧居の全体を指すそうです。
棟方さんは住居を昭和21年12月に新築。
棟方さんが帰郷する昭和26年に人手に渡りました。
平成13年に棟方さんの住居が福光町に譲渡され、もともと建っていた場所の近くへ移築された。
移築された建物が「鯉雨画斎」です。
棟方さんが福光町に居住している間は、住居と庭を「愛染苑」、住居の中の画室を「鯉雨画斎」と名付けていたようです。
棟方志功記念館 民藝館 青花堂
石崎俊彦さんの住宅を改装し民藝館として公開されています。
石崎さんから住宅と収集品の寄贈があり公開が実現したとのことです。
棟方志功記念館 愛染苑のすぐ隣に建っています。
展示品は石崎さんが棟方さんの作品とかいろいろ集めたものです。
石崎さんのお屋敷もコンパクトにまとまっていて趣があった。
石崎さんの没後、石崎さんの住宅は町に寄贈され「民藝館 青花堂」として開館しました。
棟方志功資料館
愛染苑の裏手に建っています。
棟方さん、石崎さん、交流があった文化人の方々が紹介されています。
猫ちゃんも仲間たちの団らんに参加していた。
棟方さんがデザインした北陸銀行のカレンダーもあったよ。
南砺市福光
平成16年に福光町を含んだ8つの町村が合併し南砺市になりました。
以降も棟方志功さんの功績を次世代に伝える活動が続いています。
棟方さんの命日である9月13日では棟方まつりが開催されています。
棟方さんの郷里の青森の金魚ねぶたと福光町の花飾りが飾られます。
棟方まつりでは更に棟方ワールドを知ることができそうです。
棟方志功記念館(青森県青森市)
棟方志功さんは青森県青森市で鍛冶屋の三男として誕生しました。
青森県青森市にも棟方志功記念館がありましたが2024年3月31日で閉館となりました。
49年も営業されていたそうです。
棟方志功記念館で所蔵されていた作品は青森県立美術館に移されて常設展示されるそうです。
*2024年7月6日から
常設展示スペースは棟方志功記念館の2倍となり棟方志功さんのことをより発信できるようだ。
LOCATION
住所 | 〒939-1610 富山県南砺市福光1026-4 |
TEL | 0763525815 |
開館時間 | 9:00 – 17:00 |
休館日 | 火曜日 |
*本文は記事投稿時の情報です