石川県金沢市|工芸専門の美術館
国立工芸館は日本で唯一の工芸専門の国立美術館です。
明治以降の国内外の作品を収集・展示しています。
展示室は3部屋あります。
レトロな建物が2つ並んでいてかわいい。
水のいろ、水のかたち展を夜間開館で観てきました。
国立工芸館の歴史
1977年 | 東京国立近代美術館の分館として開館した 名称:東京国立近代美術館工芸館 場所:東京都千代田区北の丸公園 *東京国立近代美術館は1952年に開館 |
2020年 | 地方創生施策の一環として東京都から石川県に移転しあらためて開館した 名称:国立工芸館 場所:石川県金沢市の本多の森公園 |
石川県に移転された国立工芸館は2020年10月25日に開館した
2つの建物
国立工芸館を正面から見ると異なる2つの建物が並んだデザインです。
どちらの建物も国の登録有形文化財に登録された木造建築物を移築改修したものです。
2つの建物は繋がっています。
入口は2つの建物が繋がっている真ん中のところです。
こちらの建物は、国登録有形文化財である旧陸軍の金沢偕行社を移築し整備されました。
金沢偕行社とは | ・1909年に金沢市石引に将校の社交場として建築された ・第二次世界大戦後は国や県の庁舎として使用された ・1997年に国登録有形文化財に登録 ・2020年に国立工芸館の移転に伴い現地にて移築された |
金沢偕行社の移築後の復元ポイント | ・撤去された講堂部分や窓枠などの色が建築当時の姿に復元 ・建物屋内では明治の洋風建築の特徴である格子状の天井や漆喰の壁などを復元 |
金沢偕行社のデザイン | ・勾配が異なる屋根 ・アーチ窓や円柱形の装飾用の柱 ・バロック風の曲線を多用する動きのあるデザイン |
1F | 事務所? |
2F | 多目的ホール |
こちらの建物は、国登録有形文化財である旧陸軍の第九師団司令部庁舎を移築し整備されました。
第九師団司令部庁舎とは | ・1898年に金沢城二ノ丸跡に第九師団の司令部庁舎として建築された ・第二次世界大戦後は金沢大学本部として使用された ・その後は県の庁舎として使用された ・1997年に国登録有形文化財に登録 ・2020年に国立工芸館の移転に伴い現地にて移築された |
第九師団司令部庁舎の移築後の復元ポイント | ・撤去された講堂部分や窓枠などの色が建築当時の姿に復元 ・建物屋内では明治の洋風建築の特徴である威厳あるケヤキ造りの階段や天井の漆喰レリーフなどを保存・復元 |
第九師団司令部庁舎のデザイン | ・正面中央の装飾用の柱や三角形の切妻壁 ・2階両端の窓の下に付けられた手すり状の装飾 ・簡素なルネサンス風の外観 |
第九師団司令部庁舎の設計 | ・旧陸軍経理部 |
ワンポイント | ・明治時代の造形の規範となった建物 |
1F | 受付・ミュージアムショップ・アートライブラリ・コインロッカー・展示室1・ 工芸とであう |
2F | 展示室2・展示室3・松田権六の仕事場・休憩スペース(師団長室?) |
1階にある工芸とであうコーナーでは2D鑑賞システム・3D鑑賞システムがあり作品を拡大したりして観賞できます。
ディスプレイが大きので作品も大きいものだと思い込んでいたのですが実際の展示品はとても小さくて繊細さに感動しました。
2つの建物は箇所によって木造・鉄骨・鉄筋コンクリート(RC構造)になっている。
2つの建物外観は建築当時の色を再現している。
館内
洗練されたかわいいデザインの小物が並んでいます。
広くないですがアイテム数は豊富です。
受付の近くにコインロッカーがあります。
100円入れて戻ってくるタイプです。
扉の裏側に100円入れるところあります。
大きなディスプレイで作品の説明をしてくれます。
作品の上下左右を観賞できます。
作品の説明も出てきます。
展示の観賞前・観賞後のどちらでもおすすめです。
ディスプレイでは大きく映し出される作品でも実際の作品はとっても小さいものあったりして驚かされたよ。
人間国宝・文化勲章受章の金沢市出身の松田健六さんの仕事場と作業道具などが展示されています。
作業風景のムービーも流れています。
仕事風景のムービーは一見の価値ありです。
とても大胆で繊細な技です。
館内に展示室は3つあります。
作品は撮影禁止なのもありますので注意です。
国立工芸館が所有している作品はだいたい撮影OKでした。
他から借りてきている作品は焦点を合わせなくても撮影NGです。
館内には移築して建てられた感じとれる箇所がところどころあります。
この階段は移築されたものでしょう。(ぜんぜん違うかも)
工芸品の美術館なので細かなところも美術的です。
夜間は光っていたように見えました。
展示品
明治以降の国内外の工芸作品の収集と展示をしています。
陶磁、ガラス、漆工、木工、竹工、染織、人形、金工、工業デザイン、グラフィック・デザインなど。
夜間開館
夜間(夕方から夜間)の開館も日を限定して試験的?に行われていました。
通常 | 9時30分 から 17時30分 まで |
7月14日から8月12日の金曜日と土曜日 *2023年現在 | 9時30分 から 20時00分 まで |
近くの文化施設共用第一駐車場はより早い時間に閉鎖されてしまいます。
駐車場
近くの文化施設共用駐車場(第1・第2・第3)を無料で利用できます。
駐車場については下記のリンクをご参考にどうぞ。
ポケモンのマンホール
ポケモンのマンホールが敷地にあります。
ミロカロスと書かれてあります。綺麗なデザインで良かったです。
いろいろ
- 無料Wi-Fiあります
- 館内ガイドはないです
- 観賞時間は40分から1時間が目安
- カフェなど飲食店はないです
- 館内の飲食はだめです
周辺
国立工芸館の周辺
- 石川県立美術館
- いしかわ赤レンガミュージアム(石川県立歴史博物館・加賀本多博物館)
- 石川県立能楽堂
- いしかわ生活工芸ミュージアム
- 兼六園
石川県立美術館の館内にはおしゃれなカフェがありますよ。
石川県立美術館の裏手には小路があり本多の公園・金沢市立中村記念美術館・鈴木大拙館へ続いています。
小路には急な勾配の階段あります。
LOCATION
住所 | 〒920-0963 石川県金沢市出羽町3-2 |
TEL | 05055418600 |
開館時間 | 9:30-17:30(期間を限定し夜間開館しているとき有) |
休館日 | 月曜日(祝休日は開館し翌平日休館)・展示替期間・年末年始 |
*本文は記事投稿時の内容です